国債NISAを一度は否定、国民民主党の法案提出でここまで答弁が変わった 原田秀一議員×片山さつき

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2026年09月09日
国民民主党が「国債NISA法案」を参議院に提出した件をめぐる国会質疑を、リリーがわかりやすく解説してお届けします。質疑に立ったのは、香川県選挙区の原田秀一議員(国民民主党・新緑風会)。相手は片山さつき財務大臣です。

原田議員がまず突いたのは、日本のNISAがお手本にした英国のISAでは、1999年の創設以来ずっと国債を直接買えるという事実でした。「NISAがモデルとした英国ISAで認められている国債を、NISAで対象外とした理由について教えてください」。片山大臣は「英国のISAでは国民の貯蓄率の向上を目的とした制度でありますので、御指摘のとおり国債を含めた幅広い商品が対象となっております」と認めたうえで、日本のNISAは「貯蓄から投資への流れを促進することを目的とする制度」だと説明しました。

原田議員が持ち出したもう一つの例がイタリアです。個人向け国債BTPバローレに、税率12.5%の優遇と相続税免除をパッケージにしたところ、わずか2年で1000億ユーロ以上の個人マネーが預金から国債へ動き、家計の国債保有比率は7.9%から14.4%へ倍増しました。日本はというと1.4%。原田議員は「絶望的に低い水準にあります」と述べています。それでも2026年6月8日の答弁で、片山大臣は「国債自体をNISAの対象とするということは考えておりませんが」と断りました。

流れが動いたのは7月です。7月10日、国民民主党が国債をNISAの対象とする「国債NISA法案」を参議院に提出。7月16日の財政金融委員会で、片山大臣は「NISAの対象商品への国債の追加等の措置を行う法案を、そもそも国民民主党が出されたということも承知をしております」「その共通認識のところに大きな違いはないんですけれども」と述べました。ただし「今1800万円の枠があるわけですから、それをその中で入れていくのか、あるいは増やすのか」「高所得者優遇なのかどうか」といった「整理すべき論点がございます」とも付け加えています(収録:2026年6月8日 参議院決算委員会/2026年7月16日 参議院財政金融委員会)。

―― 用語解説 ――
◆ NISA(ニーサ):投資でもうけが出ても税金がかからない制度。今の対象は上場株式と一定の投資信託で、国債そのものは買えない。平成25年の税制改正では金融庁自身が公社債を含めるよう要望していたが、採用されなかった(片山大臣「これは事実でございます」)。
◆ 国債:国がお金を借りるときに発行する証書。個人向け国債は固定3年・固定5年・変動10年の3種類で、購入から1年経過後に途中解約しても元本割れしない設計。市場で売買する利付国債は価格が動く。
◆ 国債NISA法案:国債をNISAの対象に加える法案。2026年7月10日に国民民主党が参議院へ提出した。片山大臣も委員会で「そもそも国民民主党が出されたということも承知をしております」と述べている。
◆ 預金負け:物価の上昇に預金の金利が追いつかず、お金の値打ちが目減りすること。原田議員は、この5年で消費者物価が約12%上がり、家計の預金約1140兆円で136兆円分の購買力が失われたと述べた。
◆ BTPバローレ:イタリアが2023年から発行している個人向け国債。税率12.5%の優遇に加えて相続税が免除される。2年で1000億ユーロ超が預金から移り、家計の国債保有比率は7.9%から14.4%になった。

―― もくじ(タイムスタンプ)――
0:00 ダイジェスト
0:48 オープニング
1:16 英国のISAでは国債が買えるのに、なぜ日本のNISAでは買えないのか
3:25 イタリアは個人向け国債に相続税免除 家計の国債保有比率は日本1.4%
5:45 片山大臣「国債自体をNISAの対象とすることは考えておりません」
6:58 見えないインフレ税136兆円 国民民主党が国債NISA法案を参議院に提出
8:56 片山大臣「共通認識のところに大きな違いはない」
10:48 原田議員の締め 高齢者の預金を国債の利息で年金の足しに
11:58 今回のまとめ
14:11 用語解説
15:48 エンディング

―― この動画の独自リサーチ ――
2つの委員会(6月8日 決算委員会/7月16日 財政金融委員会)の質疑を、法案提出をはさんだ前後としてつなぎ、答弁がどう変わったかを追えるように構成しました。字幕は国会会議録の原文と一字一句を突き合わせています。英国ISA・米国IRA・カナダTFSA、イタリアのBTPバローレの税率12.5%と相続税免除、家計の国債保有比率(日本1.4%/米国4.6%/イタリア14.4%)、預金1140兆円と136兆円の毀損といった数字は、すべて答弁の原文から拾いました。なお「NISAへの国債追加はやっぱりやっていくときじゃないか」は、片山大臣の記者会見での発言を原田議員が委員会で紹介したものであり、大臣の委員会答弁ではありません。

―― 出演 ――
原田秀一(国民民主党・新緑風会/参議院議員)、片山さつき(財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融))、西田昌司(決算委員長/自由民主党・無所属の会)

―― 引用元 ――
・参議院インターネット審議中継(2026年6月8日 決算委員会)
 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=9077
・参議院インターネット審議中継(2026年7月16日 財政金融委員会)
 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=9175
・国会会議録検索システム(第122114103X00720260608 決算委員会 第7号)
 https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114103X00720260608
・国会会議録検索システム(第122114370X01320260716 財政金融委員会 第13号)
 https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114370X01320260716

―― クレジット ――
ナレーション:VOICEVOX:波音リツ
BGM: "Urban Gauntlet", "Bittersweet", "Infinite Perspective" by Kevin MacLeod (incompetech.com)
Licensed under Creative Commons: By Attribution 4.0
http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

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