【財務省の正体】"マーケットの信認"とは何か 予算が通った日、金利は下がっていた さや議員「国民に褒められる政治を」【塩入清香×片山さつき/参政党】

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2026年09月13日
政府が繰り返し使う「マーケットの信認」という言葉。2026年6月8日の参議院 決算委員会で、参政党のさや議員(塩入清香議員)が、片山さつき財務大臣・舞立昇治財務副大臣・井口裕之財務省理財局長に、その定義をただしました。増税や歳出削減の理由としても持ち出される言葉の中身を問うた質疑を、リリーが解説してお届けします。

最初の問いは「政府が考えるマーケットの信認とは具体的に何を指しているのでしょうか」でした。舞立財務副大臣は「将来にわたる国債の償還可能性や債務の持続可能性等の点で財政に対する信認が維持され、中長期的に発行コストが抑制され、安定的で円滑な資金調達が実現されている状況を指すものと考えております」と答えます。これを受けてさや議員は「政府がこれほど頻繁に使っているマーケットの信認という言葉は、実は明確な定義があるわけではないというふうに考えます」と述べました。長期金利の上昇をどう分析しているか問われた片山大臣は、金利の動向について自分の立場で述べることはマーケットにも影響しかねないとして「それは常に差し控えさせていただいております」と答えています。

数字が出たのは中盤です。さや議員が求めた資料を、井口裕之理財局長が読み上げました。「令和八年度当初予算が参議院本会議において可決、成立いたしました四月七日の引け値及びその前日からの変化につきましては、十年金利が二・四〇五%と前日比〇・〇二〇%の低下、二十年金利が三・三三〇%と前日比横ばい、三十年金利が三・七五〇%と前日比〇・〇〇五%の低下となっております」。予算が成立した日、金利は下がっていたか横ばいだったという答弁です。さや議員は「予算が成立したからといって機械的に国債金利が跳ね上がるということはない」と受け止めました。

後半は財政運営の方向をめぐるやり取りになります。片山大臣は「責任ある積極財政」を掲げ、経済財政諮問会議に招いたブランシャール教授らの指摘として「市場を恐れろと言っているわけでも、市場を説得するといったような一方的なことを言っているのではない」と説明しました。さや議員は「いわゆる政府の黒字は国民の赤字ですから」と述べ、日本国債の海外投資家の保有割合は国債全体で約一二%、中長期国債では約六%にとどまることも挙げて、短期的な海外投資家の反応で財政政策を萎縮させるべきではないと求めます。

山場は最後です。片山大臣が「総理はやはりサッチャー首相を目指しておりますから、我々は高市総理をサッチャーにしたいんであって、大変短命で終わられたトラスさんにしたいんじゃありません」と述べたのに対し、さや議員は「私は、サッチャーを目指してほしくないんですね」と切り返しました。理由は、サッチャー政権が外交ではタカ派だった一方で「国内経済はぼろぼろにしましたから、緊縮財政やったんですね」というものです。そして「政府が本当に恐れているのは、海外の市場じゃなくて、国内の緊縮論じゃないかと思います」「財務省に褒められる政治じゃなくて、国民に褒められる政治をしていただきたい」と述べて質問を終えました。答弁の全文は11:47からご確認ください。

―― 用語解説 ――
◆ マーケットの信認:政府が繰り返し使う言葉。さや議員が「具体的に何を指しているのか」とただしたのに対し、舞立財務副大臣は「中長期的に発行コストが抑制され、安定的で円滑な資金調達が実現されている状況」と答弁した。
◆ 長期金利:満期まで10年ある国債の利回り。住宅ローンや企業の借入金利の目安になる。井口理財局長は、令和8年度予算が成立した4月7日の10年金利は2.405%で前日より0.020%下がった、と答弁した。
◆ プライマリーバランス:基礎的財政収支。借金の元利払いを除いた歳出を、税収などでどれだけまかなえているかを示す指標。さや議員はこの黒字化を目標にすること自体を見直すよう求めた。
◆ 特例国債:いわゆる赤字国債。建設国債とは別に、その年の歳出をまかなうため特別の法律をつくって発行する国債。今回の補正予算がこれで組まれたことに衆参で批判が出た、とさや議員は述べた。
◆ 緊縮財政:歳出を削り、増税などで収入を増やして財政の赤字を減らそうとする政策。さや議員はサッチャー政権を例に挙げ、外交ではタカ派だったが国内経済はぼろぼろにした、と述べた。

―― もくじ(タイムスタンプ)――
0:00 ダイジェスト
0:45 オープニング
1:10 さや議員「政府が考えるマーケットの信認とは具体的に何を指しているのか」
1:45 舞立財務副大臣「安定的で円滑な資金調達が実現されている状況を指す」
2:06 さや議員「実は明確な定義があるわけではない」 長期金利の分析を問う
2:47 片山大臣「それは常に差し控えさせていただいております」
3:33 異次元の金融緩和でも金利は上がらなかった 債務1344兆円でもCPIは1%台半ば
5:10 井口理財局長「十年金利が二・四〇五%と前日比〇・〇二〇%の低下」
5:38 さや議員「予算が成立したからといって機械的に金利が跳ね上がることはない」
6:51 片山大臣「マーケットの信認とは何じゃい」 ブランシャール教授らの指摘
8:02 日本は世界最大級の対外純資産国 国債のほとんどは自国通貨建て
8:33 さや議員「いわゆる政府の黒字は国民の赤字ですから」 海外投資家の保有は約12%
9:57 歳出削減で安心してもらう政治か、成長で説得する政治か(通告なしの質問)
10:56 片山大臣「委員の成長を重視するお気持ちは私ども非常によく分かる」
11:47 片山大臣「総理はやはりサッチャー首相を目指しております」
12:15 さや議員「私は、サッチャーを目指してほしくないんですね」
13:01 さや議員「政府が本当に恐れているのは、海外の市場じゃなくて、国内の緊縮論」
13:49 今回のまとめ
15:50 用語解説
17:30 エンディング

―― この動画の独自リサーチ ――
質疑の映像に加えて、国会会議録(2026年6月8日 参議院 決算委員会 第7号)の原文と一言一句を突き合わせ、字幕を発言どおりに起こしています。あわせて、井口理財局長が答弁した4月7日の10年・20年・30年金利、政府債務残高1344兆円、日本国債の海外投資家保有割合(全体で約12%、中長期国債で約6%)といった数字を、すべて答弁の原文から拾って整理しました。「マーケットの信認」に明確な定義がないというさや議員の指摘と、対話を重ねて指標をオープンに示すという片山大臣の説明を、どちらも答弁の原文どおりに分けて構成しています。

―― 出演 ――
塩入清香(参政党/参議院議員)、片山さつき(財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融))、舞立昇治(財務副大臣)、井口裕之(財務省理財局長)

―― 引用元 ――
・参議院インターネット審議中継(2026年6月8日 決算委員会)
 https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=9077
・国会会議録検索システム(第122114103X00720260608 決算委員会 第7号)
 https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114103X00720260608

―― クレジット ――
ナレーション:VOICEVOX:波音リツ
BGM: "Urban Gauntlet", "Bittersweet", "Fresh Air" by Kevin MacLeod (incompetech.com)
Licensed under Creative Commons: By Attribution 4.0
http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

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