【6月11日・憲法審査会】玉木が突いた核心「9条を変えて、自衛隊は何ができるようになるのか?」

石原THIRTEEN政局+ α
リアクション
2026年09月04日
【2026年6月11日・衆議院憲法審査会】

この日の玉木雄一郎氏の発言を、公式会議録に基づいて検証します。

今回、最も重要なのは「九条について、与党両党の意見が根本的に違うということがよく分かりました」という玉木氏自身の発言です。

玉木氏は、新藤義孝氏(自民党・衆院憲法審査会 与党筆頭幹事)と馬場伸幸氏(日本維新の会・衆院憲法審査会 幹事)の議論を受けて、まずこう整理しました。

新藤氏については、

「必要かつ十分なことが全てできるのが現行自衛隊」

という認識を示しており、玉木氏自身も、

「私もそう思います」

と述べています。

一方、馬場氏については、

フルスペックの集団的自衛権は認められない。
しかし、現行憲法下で認められている限定的な集団的自衛権を、さらに広げていく必要がある。

という維新側の考えを説明。

玉木氏は、現下の厳しい安全保障環境を踏まえた維新側の考えも「よく分かります」と述べています。

そして、

「我が党も基本的には同じ考え」

としたうえで、国民民主党が示している9条改正の2つの案について説明しました。

A案は、
9条2項を維持しながら、その例外として明確に「戦力、軍隊である自衛隊」を位置付ける案。

B案は、
9条2項そのものを削除する案。

国民民主党は、この2案を示して党内議論を継続していると玉木氏は説明しています。

ここからが、今回の最大のポイントです。

玉木氏は新藤氏に対して、

「我が国を取り巻く安全保障環境が厳しくなっているので憲法改正が必要だ、九条改正が必要だ」

という議論について、

【改憲後の自衛隊は、現在の自衛隊と比べて何ができるようになるのか?】

と問いただしました。

維新案なら明確です。

限定的な集団的自衛権から、
フルスペックの集団的自衛権へ。

つまり、条文上、自衛隊に認められる権能が拡大する。

では、自民党の自衛隊明記案はどうなのか。

玉木氏は、

9条1項・2項を維持し、
その解釈も維持するのであれば、

【明記された自衛隊は、現在の自衛隊と比べて何ができるようになるのか?】

ここを明確に答えてほしいと求めました。

ところが新藤氏の回答は、
現行自衛隊の運用は憲法だけでなく、平和安全法制など一般法を含めた総合的な枠組みで決まっており、安全保障環境は変化するため、今後も議論を続ける必要がある、というものでした。

これを受けて玉木氏は、

「与党の中で意見を是非一致させていただきたい」

と述べています。

さらに、

「現状のままでは抑止力の強化につながらない」

という立場と、

「今のままで必要かつ十分」

という立場に与党が分かれていると指摘。

まずここを一致させることが、建設的な憲法改正議論につながると述べました。

ここで考えたい。

憲法9条を改正する。

自衛隊を明記する。

9条2項を削除する。

集団的自衛権の範囲を広げる。

――それぞれの案があります。

しかし、本当に重要なのは、

【その改正によって、日本は何ができる国になるのか。】

ここではないでしょうか。

「改憲する」という言葉だけでは足りない。

「自衛隊を明記する」という言葉だけでも足りない。

日本を取り巻く安全保障環境が厳しいというのであれば、

何を守るのか。
誰が守るのか。
どこまでの権限を持たせるのか。
有事に何ができるのか。
同盟国との関係で何ができるのか。

そこまで明確に議論する必要があります。

そして、玉木氏自身が6月11日の憲法審査会で、

「与党両党の意見が根本的に違う」

と認めています。

ならば、国民に問う前に政治家同士で整理すべきことがあります。

【日本を守るために、自衛隊に何をさせるのか。】

そこを曖昧にしたまま、
「憲法改正を進めます」
だけでは、国民には判断できません。

安全保障環境が厳しい。

本当にそう考えるなら、
必要なのは言葉だけの改憲ではない。

日本が本当に日本を守れる仕組みを、
具体的に、明確に、憲法と法律に落とし込むことです。

「生ぬるいことをするな」

というのは、
誰かを攻撃するための言葉ではありません。

日本を守るというなら、
守れる制度を作れ。

守るというなら、
何ができるのかを明確にしろ。

その覚悟を国会で示せ。

それだけです。

なお、この日の玉木氏は最後に「緊急政令」についても触れ、各案について「確認規定」との説明を受けたことで、法律上の根拠が必要だという点を確認できたことを評価し、今後の議論につなげたいと述べています。

今回取り上げた発言は、
2026年6月11日、
衆議院憲法審査会第9号の公式会議録に基づいています。

発言を切り取るのではなく、
前後の文脈を含めて確認する。

それが今回の動画の目的です。