海外への無償支援は1,531億円

事実がわかる政治
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2026年08月05日
「海外へのバラマキ」として語られる数字を、外務大臣の予算説明と財務省の資料で確認しました。令和8年度の当初予算です。

【一般会計に計上されたODA予算 5,835億2,859万5千円】前年度比+3.0%
・うち外務省所管 4,496億8,564万4千円(+2.7%)
・無償資金協力(外務省)1,531億円(+1.1%)
・技術協力(政府全体)2,701億4,355万円(+2.5%)… うちJICA運営費交付金等(外務省)1,500億3,000万円
・国際機関への分担金・拠出金(政府全体)1,090億504万5千円(+9.2%)… うち外務省所管 576億4,307万円
(外務大臣 予算説明 2026年4月1日 参議院政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会)

一般会計の歳出総額122兆3,092億円に対し、ODA予算5,835億円は0.48%、無償資金協力1,531億円は0.13%にあたります(一般会計の額は財務省『日本の財政関係資料』令和8年4月)。

【有償資金協力(円借款)の出融資 2兆3,200億円】前年度比+0.4%
同じ予算説明に出てくる数字ですが、これは一般会計のODA予算5,835億円とは別枠の事業規模です。財務省は資料にこう書いています。

「JICA出資金は、前年度当初比0.4%減の502.8億円。これに加え、回収金等の自己資金や財政投融資特別会計等からの資金調達を活用することで、JICA有償資金協力部門の事業規模は前年度当初比0.4%増の23,200億円を確保」

つまり2兆3,200億円が丸ごと一般会計から出ているわけではありません。また有償資金協力は貸付であり、制度上は返済されるものです。

【財務省所管ODA予算 869.6億円】前年度比+1.8%
・JICA出資金 502.8億円
・アジア開発銀行等拠出金 362.2億円
・二国間技術援助等経費 4.4億円
(内訳の合計と総額は、端数処理の関係で一致しません)
ODAは複数省庁にまたがっており、外務省だけのものではありません。

【留保】割合が小さいことと、額の当否は別の話です。5,835億円は絶対額としては大きい数字です。この動画は多い少ないを評価するものではありません。

【留保】当初予算だけの数字で、補正予算は含みません。年度を通じた総額とは異なります。

【留保】有償資金協力が税金と無関係というわけでもありません。出資金502.8億円は一般会計から出ていますし、財政投融資からの調達も国の信用に基づくものです。この動画が示すのは「2兆3,200億円が丸ごと税金から出ているわけではない」ということまでです。

【留保】「貸付だから必ず返る」とも言いません。回収不能や債務免除の実績は一次資料で確認できていないため、制度上返済を前提とする貸付である、という事実に留めています。

この動画は、支援の是非や効果を評価するものではありません。また、ODAの拡充・削減のいずれの立場も取りません。特定の国名や支援先の内訳も扱っていません。数字が何を指しているかだけを示しています。

【出典】
外務大臣 予算説明、参議院政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会 第2号、2026年4月1日
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115383X00220260401/9

財務省『財務省所管ODA予算(財務省一般会計経済協力費)』令和8年度
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/economic_assistance/oda/oda_budget.html

財務省『日本の財政関係資料』令和8年4月
https://www.mof.go.jp/policy/budget/fiscal_condition/related_data/202604_00.pdf

外務大臣 答弁、同特別委員会 第2号、2026年4月1日
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115383X00220260401/21

外務省国際協力局長 答弁、同特別委員会 第4号、2026年5月22日
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115383X00420260522/26

※図とグラフは、上記の出典の公表値をもとに作成しています。